作品の仕上げに押す落款印

落款印イメージ

印は、その特質から、様々なものに活用されてきました。
実印や銀行印のように実用的な側面だけではなく、趣味や芸術の世界でも印鑑は活躍しています。

有名なもののひとつに書の作品や水墨画、日本画に押される印があります。
これは「落款印」と呼ばれます。
正確には「落成款識(らくせいかんし)」といいます。

作品が完成した仕上げに押されるもので、「わたしが全力を尽くして書いた(描いた)ものです」という、責任を表すものと考えられています。
芸術作品の一部になるものですから、堅苦しい決まりごとはありません。

印鑑は文字の部分を彫り出した「陽刻」と呼ばれるものが殆どですが、落款印に関しては文字の部分を彫った「陰刻」と呼ばれるものも多くあります。
形は正方形が多いですが、長方形や、変わったものではひょうたん型のものもあるようです。

納得したものを使いたいという思いから、ご自分で作る方も少なくないようです。
古い作品になると、誰が作った作品か調べる手立てとして、また真偽を確かめる術としても使われています。

他には、蔵書印も一度は見たことがあるのではないでしょうか。
蔵書印は本の表紙などに押されて、所有者を明らかにする役割があります。

大切なものに自分の印を残したいと考えるのは昔も今も変わりがないようで、日本最古の蔵書印は8世紀頃のものだといわれています。
押したのは当時の皇后です。
皇后が印を押したくなる本はどんな内容のものだったのでしょうか?

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